目の前にまっすぐと伸びた、私の進むべき道。その道へ一歩踏み出すことに何の不安もない、と言えば嘘になる。


呼ばずともは来る


「何悩んでるのよ」

 すぐそばでそう問われ、我に返った私は顔を上げた。ペットボトルの水を片手に持ち、身体を傾けて私の顔を覗き込む野薔薇ちゃんと視線がぶつかる。彼女は棚に陳列されている多種多様な銘菓をちらりと一瞥すると、「買うの?」と首を傾げた。
 二泊三日の出張任務を終え、帰りに立ち寄ったパーキングエリアは土曜日ということもあり子ども連れが多く見られた。そんな中、上下黒の制服に身を包んだ私たち二人は明らかに異質で注目を浴びた。でも四年目ともなれば、それももう何とも思わない。

「せっかくだから、五条先生にお土産買って行こうかなと思って」
「アイツ出張多いから別にいらないんじゃない?」
「そうなんだけどさ。一応学生最後の出張だし、お礼も兼ねて?」

 そう言いながら、人気NO.1らしい洋菓子の箱を手に取る。野薔薇ちゃんはふうん、と興味無さげに相槌を打ち「水買ってくるわ」と先にレジへ向かった。
 一般的な高専とは違い呪術高専は四年制のため、私たち四年生は今月で卒業となる。長いようで短い、なかなか濃い四年間だった。だからこそ、学生でなくなることに一抹の寂しさを感じる。ただ三月とはいえ寒い日が続いており、春の訪れを感じられないからだろう。いまいち卒業するという実感が湧かないのも事実だった。
 買い物を済ませ外に出ると、冷たい風が吹き抜けて私は隣を歩く野薔薇ちゃんに身を寄せた。
 一年間。高専を出たら、呪術師として働くまでに一年間空けることが通例となっている。でもあくまでそれは『通例』なだけであって、伏黒くんはすぐに呪術師として働き始めるらしい。虎杖くんは、いろんな術師の元で修行するんだと意気込んでいた。一年間の過ごし方は人それぞれだ。

「野薔薇ちゃんは、卒業後何するか決めたの?」

 冷たい手を擦り合わせながらそう聞けば、彼女は寒さなんてものともしない様子で「自分磨きよ」と笑った。
 
「自分磨き?」
「エステにも行きたいし、たくさんお洒落して海外旅行だってしたいし、あとはそうね……恋人を作るのもいいかもね、一年間限定で」
「要するに遊びまくる一年にすると。お金かかりそう」
「私、宵越しの金は持たない主義なのよ」

 どうせ一年経ったらまたいつ死ぬか分からない毎日を送るんだし。野薔薇ちゃんの言葉は不穏なのに、彼女の横顔はどこか清々しかった。なんだかそれが羨ましくもある。
 広い駐車場に停めてある車のそばで、新田さんがこちらに気付き手を挙げる。手を振ってそれに応えれば、野薔薇ちゃんが急に肩を組んできたので足がもつれた。

「ってか二人で旅行するわよ。国内と海外、どっちにする?」
「え、私?」
「他に誰がいんのよ。何も一年間毎日五条家で花嫁修業ってわけじゃないんでしょ?」

 少し呆れたようにそう言った野薔薇ちゃんは、私を見てにやりとからかうように笑った。今まで耳にたこができるほど言われ続けてきた四文字。それが今更、いや卒業前の今だからこそ恥ずかしくて、私は誤魔化すように野薔薇ちゃんの横腹を肘で突いた。



 五条先生――悟様と初めて会ったとき、私はまだ十歳だった。
 御三家の中でも五条家と古くから関わりのあった家。その家の当主である父の二番目の子に生まれた私は、幼い頃から両親に連れられ五条家にて節目節目に執り行われる催しごとに参加していた。
 けれど周りは大人ばかりで、始まりから終わりまで全身が萎縮するほどの厳かな雰囲気が流れる場に小学生の私が慣れるはずもない。その日、年始の集まりで五条家を訪れていた私はそうっと広い和室を抜け出し、これまた広いお庭の隅にある池のそばに腰を下ろしていた。
 池の中でゆらゆらと泳ぐ鯉。自由気ままなようにも見えるけれど、あてもなく彷徨っているようにも見える。
 つまらないし、早く帰りたいな――。頭の中でそう呟いたときだった。

「いい術式持ってるね」
「ひっ!?」
 
 後ろから気配もなく現れた人物に急に声をかけられたら、誰だって驚くに決まっている。慌てて立ち上がり後ろを振り返る。そして新調したばかりの草履を履いていた私は、そのままずるりと足を滑らせてしまった。
 あっ、と短く声を上げる。咄嗟に両手を前に伸ばし、宙を掴もうとした。落ちる――。強く目を閉じると同時にぐいと力強く腕を引かれ、私は池ではなく目の前の人物の大きな身体へと倒れ込んだ。

「大丈夫?」

 そう問われ、瞼を開ける。見覚えのある家紋が目に飛び込んできて、どきどきしながら顔を上げた。しかし想像していた位置よりもずっと上に相手の顔があることに驚いてすぐ、私は今目の前にいるのが五条家の当主、五条悟様であることに気付いて驚愕した。
 いつの間にか掴んでいた高そうな紋付袴から慌てて手を離す。そして深く、頭を下げた。

「ごめんなさ、じゃなくて、もっ申し訳ございませんでした! そのあの、勝手にお、お庭に出ちゃって」
「そんな畏まらないでよ」

 てか謝るとこそこなんだ? そう言って表情を崩す悟様は、先程皆の前で挨拶したときよりもずっと雰囲気が柔らかいように感じた。
 この広いお屋敷で一番偉い人。とにかくすごい人。そんな、雲の上の存在のような相手が、すぐ目の前にいる。緊張で固まる私に向かって、悟様は少し悩んだあとぱちん、と指を鳴らした。

「思い出した。君、家の子でしょ」
「わ、私を知ってるんですか」
「年寄り以外の名前と顔、覚えるの得意なんだよね。それではこんなとこで何してんの?」

 さらりと当然のように呼び捨てされ言葉を失う私に、悟様は「鯉が好きなら餌持って来ようか?」と池を指さした。私はぶんぶんと大きく首を横に振る。退屈でただぼうっとしていただけ、だなんて言えるはずがない。

「あの、さっき……」
「ん?」
「いい術式、って聞こえたのですが」
「うん」
「私のことですか?」
「他に誰かいる?」

 質問を質問で返され戸惑う私を、悟様は真っ黒なサングラスを外してじいっと見つめる。そしてにんまりと笑みを浮かべ「呪力量もまあまあだし、素質あるよ」と言う悟様を見て、私は瞬きを繰り返した。
 三つ上の兄とは違い、私は相伝の術式を持って生まれなかった。家は兄を跡取りとして据えているため私が非難を浴びることはなかったけれど、それでも心無い言葉をかけてくる人はいて、それは自分の術式に自信を持てなくなる要因としては十分すぎるほどだった。だからこそ余計に、私は悟様の言葉に困惑を隠せずにいる。

「そんなこと言われたの、初めてです……」

 嬉しいような恥ずかしいような、それでいてすごく申し訳ない気持ちでいっぱいになった私は、そう小さく呟いて足元へ視線を落とした。あの悟様がせっかく褒めてくださったのだから、素直にお礼を言えば可愛げがあってよかったのかもしれないのに。どうしてもそうできない自分の捻くれた性格が、嫌で嫌で仕方なかった。
 遠くから悟様を呼ぶ声が聞こえる。お屋敷のそばで五条家の方が数人歩き回っているのが見えた。私もそろそろ戻らないと、抜け出して暇をつぶしていたことがばれたら大変なことになる。
 悟様を見上げると同時に「」と呼ばれ、背筋がぴん、と伸びた。サングラスの奥に隠れてしまった空色の瞳がまっすぐこちらを見据えているのが分かる。

「ちょっと、いやだいぶ先か。高専においでよ」
「こうせん?」

 呟いてすぐ、それが呪術高専であることに気付いた。

「僕一年生担当だからさ、入学したらいろいろと教えてあげるよ」
「あ、えと」
「それに高専に来れば、さっきみたいに退屈そうな顔して鯉を眺めることもなくなると思うよ」

 ずい、と顔を寄せられ、鼻を指で軽くつつかれる。その瞬間、顔が火でもついたかのように熱くなった。悟様は、人の心が読めるのだろうか。口を開くより先に悟様が私の手を握って歩き始めたので、私は必死に足を動かしながらぽつりと呟いた。

「大事な集まりなのに、抜け出してごめんなさい……」
「僕も退屈すぎて抜け出してるし問題ないでしょ~。それに、僕と二人で戻れば誰も怒らないって」

 もし神様がいたら、こんな感じなのかもしれない。思わずそう考えてしまうほど、太陽の光を浴びて歩く悟様は眩くて神々しい。返事の代わりに、私は前へ前へと進む悟様の手をそっと握り返した。
 嬉しいような恥ずかしいような、それでいてすごく申し訳ない気持ち。そして、このひとときが終わってしまうことに対するほんの少しの切なさ。それらの感情が初恋だと気付くのに、そこまで時間はかからなかった。



 その知らせが私のもとに届いたのは、中学の卒業式を終えてすぐだった。五条家から貴女に結婚の申し入れがあった。血相を変えて私の部屋に飛び込んできた母が、声を震わせてそう言ったのだ。月末に呪術高専への入寮を控えていた私は、荷物を整理する手を止めて「へっ?」と間抜けな返事をすることしかできなかった。
 その日から高専入学までの日々はなかなか大変だったように思う。私も、そして家もその申し入れを断るつもりもその権利もなく、あれよあれよという間に呪術界全体に話が広まった。我が家への来客も後を絶たず、中には「少し気が早いけど」と言って安産祈願の御守りを持ってくる人もいた。また後から聞いた話だけれど、私の呪術高専入学をとりやめるべきだという人たちもいて、その辺はうまく悟様が手を回してくれていたらしい。
 結婚は人生を変える。相手が悟様ともなれば尚更だ。一方的に悟様をお慕いしていた私にとって結婚の話は願ってもない話だったけれど、高専入学が近付くにつれてその喜びは不安へと変わっていった。
 私が幼い頃から、悟様は結婚の話を尽く断っていたはずだ。なので私との結婚の話はひょっとしたら悟様の本意ではないのかもしれない、と思ったのだ。それに加え、知らせを受けてから高専入学まで私と悟様が顔を合わせる機会もなく、私の不安はただただ増すばかりだった。会ってまず、何を話せばいいのか、と――。

、入学おめでと~! 髪伸びたね? この間ウチから連絡いったと思うけどそういうことだから末永くよろしく~!」

 ってわけで入学式も終わったし、今からみんなで課外授業でっす! ピースサインを作り、そう声を張り上げる悟様を私は呆然として見つめた。そういうことだから末永くよろしく、の言葉に思考が停止する。
 そしてそんな私をよそに、いつもの和服ではなく上下黒の服に目元には黒のアイマスクといういでたちの悟様は、もう一人の一年生に向かって「恵、僕の許嫁に手出しちゃだめよ?」とからかうように言った。

「……あんた、馬鹿ですか」
 
 そう返した伏黒くんの顔は、今でも忘れない。



 当たり前だが、私は悟様のことを『五条先生』と呼んでいる。そしてこれもまた当たり前だが、彼は教師で私は未成年の生徒ということもあり、結婚が決まっているとは言え深い関係になることはなかった。所謂『清く正しいお付き合い』というやつだ。いや、お付き合いとすら言えないかもしれない。それでも悟様と言葉を交わすだけで胸がいっぱいになる私にとって、同じ場所でともに過ごす時間はかけがえのないものだった。
 でも、それももう終わる。私は卒業して、彼の生徒ではなくなる。私の目の前に伸びる一本の道。五条家での花嫁修業を終えたら、正式に嫁入りだ。

「こちらにいらっしゃったんですね」

 新田さんが飛ばしてくれたおかげで予定よりも早く高専へ戻った私は、野薔薇ちゃんと別れたあと一年生の教室で黄昏れる悟様を見つけた。窓際に背を預け外へ視線を向けていた悟様は、私に気付いて「おかえり」と片手を挙げた。
 一年生の教室も四年生の教室もまったく同じ造りなのに、ここは懐かしさを感じる。一歩教室に足を踏み入れると、入学した日、悟様のあまりの軽さに衝撃を受けたことを思い出して自然と頬が緩んだ。

「何にやにやしてんの? やーらしー」
「べ、別に何でもないです……あの、これお土産です。どうぞ」
「え? どういう風の吹き回し?」
「一応最後の出張だったので、四年間のお礼です」

 そう言うと悟様は一瞬だけ驚いたような顔をしたけれど、すぐに「じゃ、ありがたく」と笑って私の差し出した紙袋を受け取った。悟様の隣に並び、私も窓に寄りかかり教室を見渡す。
 四年間、大変なこともあったけど、楽しかったな。感傷に浸っていたら、隣から長いため息が聞こえてきて私は視線を横へ向けた。

もいよいよ卒業か~。あの日暗い顔で鯉見てた子がこんなに大きくなっちゃって……なんか感慨深いよ」
「し、親戚の子じゃないんですから」

 恥ずかしくなってそう言えば、悟様はごめんごめん、と私の頭を優しく撫でた。言葉だけでなく、その行為も私のことを子ども扱いしているように思える。少しむっとして、私は悟様から顔を逸らした。

「卒業後は、花嫁修業頑張ります。その……少しでも、す、好き……になってもらえるように」
「え、好きになってもらえるようにって言うか、そもそも好きだけど?」

 振り向いて、何の迷いも躊躇いもなくそう言ってのけた悟様を見つめる。アイマスクで隠れている彼の瞳が真剣であることは、表情を見ればすぐに分かった。そんなはずがない、だって、と言えば、悟様は首を傾げる。

「以前、なぜ私を選んだのか聞いたとき『直感』って言われてたので……」

 虎杖くんと野薔薇ちゃんが遅れて高専に入学した頃。勇気を出して悟様になぜ私が結婚相手に選ばれたのか尋ねたら、彼から返ってきた答えは『直感』という短い言葉だけだった。当時の私は、とりあえず悟様自身が私を選んだということに安堵しつつも、どこか腑に落ちない気持ちで頷くしかなかった。いつかちゃんと好きになってもらえるように頑張るしかない。そう思いながら。
 私の言葉に悟様は少し悩んだあと、「ああ」と思い出したように手を打った。

「直感でを選んだのは確かだけど、僕の直感の精度の高さ知らない?」
「ちょ、直感の精度の高さ……?」
「絶対に僕はとうまくいくし、何よりのことをめちゃくちゃ好きになる自信があったんだよ。見事に当たったねえ」

 初めて二人きりで言葉を交わしたあの日、自身の『直感』で当時十歳の私を結婚相手にすると周りに伝えたところ、それまで神様仏様悟様と自分を崇めていた五条家の面々に白い目で見られたこと。なかなか賛同を得られず、その後五年かけてようやく認めてもらえたこと。私が顔を赤くしていることなど気にもせず、悟様は呑気にそんな昔話をする。
 ちょっと、待ってほしい。私は思わず頭を抱え込んだ。先程から初めて聞く話ばかりで、情報処理が追いついていない。悟様は私を直感で選んだだけで、特別な感情は持ち合わせていない――。そうとばかり思っていたから、今になって「そもそも好き」だとか、「好きになる自信があった」だなんて、盛大な後出しじゃんけん以外の何物でもないじゃないか。私は深いため息を吐いた。

「それならそうと、最初から教えておいてほしかったです……」
「いやあ、許嫁とはいえ一応生徒だからさ。学校生活を心から楽しめるよう、大事な話は卒業してからでいいかなと思ったんだよ」

 フライングしちゃったけどね、と笑みを零す悟様を見ていたら、つんと鼻の奥が痛んだ。そうだ、彼は何も考えていないようで実は相手のことを一番に考えてくれているのだ。
 最初はただの一目惚れだった。でも、五条家の当主としての彼ではなく『五条悟』という一人の人間としての彼を見るようになって、私は彼をさらに好きになった。
 いろいろな感情が溢れ出しそうになるのを堪え、私は平静を装い口を尖らせる。

「じゃあ私も言っちゃいますけど、一応、先生は私の初恋なんですよ」
「知ってる知ってる、ウチの新年会で僕が声かけたときからでしょ?」
「もう! なんかずるい!」

 私は何も知らなかったのに、悟様にはすべてを知られている。悔しくて、そして恥ずかしくて悟様の肩を叩けば、あっさりと躱されその手を取られた。ごつごつとした指が絡んできて、一瞬息が止まる。
 任務中、身体が触れ合うことは何度もあった。先程のように、頭を撫でられることも。でもこんな風に、明らかに生徒にはしない触れ方をされるのは、これが初めてだ。無意識に廊下の方へと視線が向く。指先から伝わる熱が一気に全身へ広がっていく。こんなところ、誰かに見られたら。そう焦っているのは私だけのようで、悟様は気にせず話を続ける。

「花嫁修業はそんなに頑張らなくていいよ」
「えっ」
に頑張ってほしいことは二つだけ。一つは僕のことを先生でも悟様でもなく『悟』って呼ぶこと」
「それは……」
「あと一つは、」

 繋いでいた手がぐい、と強く引かれる。互いの身体が軽くぶつかり、顔を上げてすぐ、目の前にまで迫っていた悟様の唇が私の頬にくっついた。一瞬の出来事だった。
 私の顔を見た悟様がふは、と吹き出す。

「もう生徒と教師じゃなくなるんだし、僕もう我慢するつもりないから。早く慣れてね」

 ぐら、と足元が崩れ落ちるような気がした。私たちの、生徒と教師という関係が終わって新たな関係が始まる、その合図のように思えた。
 握られていない方の手を、先程悟様の唇が触れた頬へ伸ばす。柔らかくて温かい感触がずっとそこに残っていて、悟様から目を離すことができない。私、わたし――。

「ま、まだ、生徒なんですけど」
「またフライングしちゃった」

 まあ口じゃないからオッケーでしょ。
 そう言って私の手を握ったまま笑う悟様は、あの日、私の手を取って歩きながら悪戯っぽく「二人で戻れば誰も怒らない」と言ったときと同じ顔をしていた。
 目の前にまっすぐと伸びた、私の進むべき道。その道へ一歩踏み出すことに何の不安もない、と言えば嘘になる。でも、その先には悟様がいる。そのことが、私はすごく嬉しい。
 そうだなあ、と呟いて、悟様が窓の外へ視線を向ける。一緒に目をやれば、校舎のそばに聳え立つ桜の木がいくつか花をつけていることに気付いた。知らない間に、春はもうすでに訪れていたらしい。

「とりあえず結婚したら家建てて、庭の池で鯉でも飼う?」

 真面目な顔でそう言う悟様に、私は笑った。二人なら、ぼんやり鯉を眺めるのもなかなか悪くないかもしれない。


(2023.7.14)リクエストありがとうございました!